【頑固一筆!】京都への誤解(2)   

「一見さんお断り」

 昨年11月発売の『ミシュランガイド東京2008』が評判になったことで、京都版をつくる予定があるらしい。ただ、掲載を断る店もあると聞く。
 ミシュランに限らず、ガイドブックなどに取り上げられるのは、店にとって有り難いことばかりではないからだ。事実、ある料理雑誌が、『ミシュランガイド』の掲載店に対して、「ミシュランに載って何が変わったか」をアンケート調査したところ、「携帯などで料理を撮影するお客が増えた」「当日キャンセルが増えた」などのマイナスの回答が少なくなかった(毎日新聞6月4日付朝刊)。有名にはなったが、迷惑なお客もそれだけ増えたということだろう。
 予約が取れない、雑然としてゆっくり食事を楽しめないとなると、従来からのお客の中には、敬遠する者も出てくる。いずれブームが去ったときに、馴染み客がいなくなっていたのでは大変だから、京都では、馴染み客に気持ちよく食事をしてもらい、また足を運んでもらうために、紹介のないお客を断る。「一見さんお断り」はそうしたおもてなしの心のあらわれで、知り合いに紹介してもらって一度でも店に行けば、次からは立派なお馴染みさんである。(ひ)
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by wordweb | 2008-06-13 15:27 | 頑固一筆

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